建築家・安藤忠雄さん
独学で建築を学び、美しいコンクリート打放し建築に代表される、世界でも著名な建築家。
私が建築の道に進むようになってから、もう幾度も安藤さんの展覧会に行きました。
直近では東京での展覧会に行っており、そのタイトルは…
「 挑 戦 」
ブログ【2017.10.21 建築家の挑戦】
そして8年が経ち、今回開催されている展覧会のタイトルは…
「 青 春 」
大阪でのその展覧会に行ってきました。
手前の庭には大きな青りんごのモニュメントがあって…
安藤さんのメッセージが出迎えます。今日はあいにくの雨ですが、よりみずみずしく感じますね!
チケットを提示しようとすると…なんとご本人が来館している!?
展示スペースは階下に。するどい眼光でこちらに視線をおくってきます。
まず展示されていたのが安藤さんのアトリエ模型。吹き抜けの最下階に安藤さんのデスクがあり、「お~い、誰々!」と呼ぶと所員さんは階段を急いで駆け下りてゆかなければなりません。
また、私が安藤さんの存在を知ったころは、その所員さんは自転車通勤しかダメ(すぐに駆けつける距離)、昼食は立って食べないとダメ(すぐに仕事に戻る)、その時代のエピソードを上司から聞いたことを覚えています。真偽はわかりませんが安藤さんなら…
展示室内はこのように、老若男女、国籍を問わずごった返していました。特に女性が多かったです。
これは安藤さんの出世作といっていい有名な「住吉の長屋」の模型。なんと模型もコンクリート造!
長屋に挟まれた建築条件、建ぺい率をクリアするため中央に吹き抜けを設けました。そこに屋根はなく雨の日の移動に傘をささなくてはならない(笑)。しかしながら、四季を感じ、光と風を体感し、都市における自然と共存できる生活スタイルの提案でした。その後もオーナーはスタイルを崩さず住まい続けていたようです。
これは光の教会です。もちろん実物は安藤さんの代名詞「コンクリート打放し」に仕上がっています。模型の左側は増築した部分なのですが、私は右側のこじんまりとした建築の時代が好きで、現地を訪ねたことがあります。
ブログ【2017.04.13 光の教会】
そして、北海道にある「水の教会」です。礼拝堂からは水に浮かぶ十字架を四季を通じて幻想な気持ちで礼拝できます。30年前にバイクで北海道を周遊した際に立ち寄りました。
ブログでのご紹介は私のお気に入りの3点ですが、展覧会の会場では安藤さんが手掛けた建築、これから手掛ける建築のすべてがわかると言っても過言でありません。また安藤さんは自費を投じた「こども本の森」の各地の建築模型も展示され、建築家の枠を越えた活動に心を打たれます。
そして…幸運にも生・安藤忠雄さんの講演、いやトークショーを体験できました!安藤さんの周りに聴衆が床にすわる座談会のようなものでした。(残念ながら安藤さんご本人は撮影禁止…)
「日本はなぜダメになったか?」
「それは働かなくなったから…」
安藤さんいわく「命がけで仕事をしなさい」と。
残念ながら私には…家族との時間もほしい、趣味もしたい、旧車にも乗りたい、仕事は生活のためであって命をかけられません。
安藤さんは「建築家」
私は「建築士」
建築家と建築士の違いについてこう考えます。
自分の作品に価値をつけてもらうのが「建築家」
クライアントの価値で仕事をするのが「建築士」
うまく伝わりませんが…
そんな私も唯一無二で大好きな建築家が安藤忠雄さん!今回のガイドとなる作品集にちゃっかりサインをいただきました!
私の名前「Naruki」の下に安藤さんのサインが入っています!
安藤さんは御年83歳。考えるということを続ければ100歳まで生きられると。
会場で誰かがつぶやいていました。もう人間国宝だと…
建築家・安藤忠雄さん
末長き青春でご活躍されることを祈ります!!