オリーブ設計 スタッフブログ

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2025.02.05

さきにやるかあとでやるか

Yohei.N

こんにちは!
先週から旧正月に入り、中国からの観光客を多くみかけるようになってきました。ニュースによると旧正月中の8日間で延べ90億人が移動するのだとか!世界の人口が2025年は82億人とのことなので、世界人口よりも多くの人がこの期間に移動すると思うとゾッとしますね。

さて、日本では正月からもう1カ月も過ぎています。私は正月ボケもとっくに終わり、平常運転しています。去年から監理が続いている工場の増築工事もようやく鉄骨工事が迫ってきて、1月中旬に鉄骨検査に行ってきました。今回は規模が大きく、工期に間に合わせるため、三つの鉄骨工場での製作となりました。


こちらは鉄骨梁にあらかじめ配管用のスリーブ(穴)が取り付けられています。

今回の工事は既存工場と接続する関係で、高さに制約があり、配管はこのように鉄骨梁に開けられたスリーブを通して施工していきます。梁の下を配管が通るスペースがないためかなりの数を開けることになりました。施工会社の方々が綿密な配管計画を行い、スリーブの位置や高さが決められました。スリーブは原則、あとからでは開けられないため、この製作の段階でさきにスリーブを設置しなくてはいけないのです。

つい最近、施工不良のマンションのニュースを見ていましたら、あとからスリーブをあけてしまっていた悪い施工例が出ていました。


ニュースHPより引用

こちらは鉄筋コンクリート造の構造体でしたが、あとからスリーブをあけてしまったため、中の鉄筋ごと切断されてしまっています。施工前の綿密な配管計画を怠った結果、内密にあけてしまったのですね。たかが穴一つかもしれませんが、建物の安全を脅かすこのような行為は絶対に許されません。社内でもこのニュースを共有して気を引き締めました。

さきかあとかというと、京都に遊びに行った時に面白いものがありました。


京都市内の商店街にある神社の鳥居なのですが…


よくみると鳥居が建物に埋まってしまっています!しかも右も左も!


鳥居の劣化状況から、鳥居がさきに建てられたのは推測できます。それにしても見事に鳥居が食い込んでいますね。鳥居が境界線を越えていたと思うのですが、あとから建てられた建物の施工はかなり慎重に行ったのが想像できます。施工をしている時の状況を見てみたかったです。

あとからでもできることはありますが、さきにやっておかなければいけないことってたくさんありますよね。私たちの仕事も予定通りは当然に、できることはさきにやっておく、できるだけ前倒しで。私はこれを心がけていきたいと思います。