【ひめごと見聞録 3月号】
3月の最終週だというのに、この最近は肌寒いですね。桜のニュースもちらほら聞こえてきますが 今年は入学シーズンまで残っているといいですね。
さて先日、名古屋市美術館で開催していた『ガウディとサグラダファミリア展』に行ってきました。朝一番で到着しましたが、チケット購入窓口は既に長蛇の列。開催終了間際まで注目度絶大なんですね。
チケットをゲットして入場です。
最初は撮影禁止エリアでしたので、じっくりと食い入ってきました。
ガウディの発想の源は「歴史」「自然」「幾何学」がポイント。自然な流れを感じる建築物が多いですよね。そしてサグラダファミリアの歴史が時系列に紹介されていたり、ガウディのデッサン画や設計図も展示されていました。
逆さ吊り実験の再現
天井から無数の紐をUの字になるようにぶら下げます。そのU字の下端におもりをぶら下げていけば重力により無数のおもりは垂直に引っ張られ、洞窟の鍾乳石のような形状となります。このときに出来上がる形状を180°天地をひっくり返した形状が構造計算上も安定した形状であることをガウディは発見したのです。(展示ではぶら下げたモデルの下にミラーが敷いてあり、映り込んだモデルが実際に立ち上がったときの見え方を表現していました)
二重ラセン円柱
全ての柱の断面を星形にし、場所に応じて柱の底面を12星形、8星形、6星形、4星形とし左右方向にラセン回転させながら上昇させていくと、その断面は円形に近づいていくというガウデイが発見した法則
窓と採光
「聖堂の光は必要な量があればよく、多くても少なくてもいけない」というガウディの思い。光の量を調整するためにステンドグラスが設置され、堂内に彩りを与えています。柱の上部は枝分かれしていたり、まるで森の中にいるようです。
天に頂くシンボル
最初の1塔が完成した時、ガウディは「天と地とが結ばれるようだ!」という言葉を残したそうです。繊細なデザインと元気が出る色使いですね。
さてこのタイルの欠片… 何だと思いますか?
実はサグラダファミリアの一部に使われているものなんですよ。
話は遡って2005年、某タイルメーカーの海外視察旅行に参加させていただきました。その自由時間にサグラダファミリアのに訪れた時のこと、一緒に参加されていた方が彫刻家の外尾さんを訪ねるというので同行させていただきました。
外尾さんとは…この「生誕のファサード」の彫刻に長年携わってきた日本人彫刻家の外尾悦郎氏です。1978年から請負の彫刻師として従事。2013年には芸術工房監督に就任しました。
「実はお目にかかるのは2度目なんですよ」という話題から始まり、内部の試作場を案内していただいたり
↑この装飾が
↓のように使われているんでしょうね(2005年に撮影)
一緒に写真を撮っていただいたり
サインも頂きました
(外尾さんも私も若い・・・)
かつては完成までに300年を要すると言われていたサグラダファミリアですが、3Dプリンターの出現や最新のIT技術を駆使することで、工期が150年ほどに早まったと言われています。
ガウディの没後100週年にあたる2026年には完成するようですので、完成前のサグラダ ファミリアを今のうちに見ておきたいですね!
Hola!