オリーブ設計 スタッフブログ

2023.11.21

名古屋市の水の歴史を巡る

Yohei.N

こんにちは!
今年も残り1ヶ月半となりました。急に冬も感じられるような天気になり、体調管理が大変ですね。

最近、ウチの幼稚園児の息子がトイレに行くとなかなか帰ってこないのです…。先日、あまりに帰ってこないので心配で見に行ってみると…

洗面台の下の収納扉を開けてじっと屈んでいました。どうやら水の流れに興味があるらしく、手洗いを終えるといつも扉を開けて音を聞きながら見ていたそう。

それなら!と名古屋市の水にまつわる施設連れて行ってあげようと思い、行ってきました!


水の歴史資料館。千種区にある名古屋市営の社会見学施設です。さっそく外には古い配管やレンガ積みでできた昔のマンホールなどが野ざらし(笑)で展示してあります。

中に入ると、いくつか展示室があるのですが、その中に水にまつわる配水塔の歴史コーナーがありました。実際に行ってみることができたいくつかの塔をご紹介します。

まずはすぐ近くにある「東山給水塔」

館内には立派な模型もありましたが、屋根の形状が今と少し違っていますね。実際のものは一般公開されておらず、近くまで行けないため、少し遠目からの写真になってしまいました。この給水塔は昔は家庭への給水の役割だったそうですが、今は災害時用の給水施設になっているそうです。レトロ感があり趣きを感じる外観ですね。ムーミンに出てきそうと言われているそうです。

次の施設は「稲葉地配水塔」

中村区の中村公園内にある神殿風の外観の建物です。こちらも昔は配水塔としての役割をしていましたが、役目を終えて、一時は中村区民の図書館に、そして今では名古屋市演劇練習館として使われています。神殿風の外観と過去の配水塔から、「アクテノン」という名称が付けられているそうです。配水塔といえば東山給水塔のように縦に長い形状になると思っていたのですが、この塔はそうではありません。なぜこのような神殿風の形状になったのか、わかりやすいイラストでの説明をみつけました。

当初は縦長の形状計画でしたが…

想定を超えるスピードで周囲の宅地開発が進み、水道水の需要が高まったことから、急きょ設計を変更。7倍もの水量になったそうです。その大きくなったら水槽を支えるために支柱を付けた結果、神殿のような形状になったのだとか。私たちの仕事でもそうですが、モノづくりには背景・情勢による計画変更はつきものですからね。なるほど、おもしろい!

最後は皆さんも目にしたことがあるかもしれません。千種区の山の上にある「平和公園アクアタワー」

内部はこんなふうになっています。

私は行くまで知らなかったのですが、このタワーは配水塔だったのです。ここへは平和公園内を歩いていくと辿り着くことができます。しかもこのタワーは入館無料で上まで登れるのです!


眼下は平和公園の墓地が並びますが、遠くに東山公園のスカイタワーが見えます。高台の上の更にタワーの頂上部なので見晴らしはとても良いです。ぜひ行って見てみてください!

ということで、息子のための水施設巡りだったのですが、子どもそっちのけで私が一番目をキラキラさせ、ウキウキしてしまいました!

おしまいに、最初の水の歴史資料館に当時の面白い広告物のご紹介です。

井戸の危険性がこれでもかと書かれています。


下水道を整備することで建物まで近代的に?!

近代化が進む時代にいかに早く水道と下水を整備したかったのかが伝わってくる広告物ですね(笑)

市内には他にもまだ水の塔があるみたいなので、また巡って見たいと思います!