【#45】刃物
今回は令和3年に岐阜県関市の新たな観光スポットとして建てられた「せきてらす」に訪れました。
「せきてらす」は地域交流施設(観光案内所、多目的ホール、刃物工房など)と岐阜関刃物会館が集まった複合施設です。
施設名称の「せきてらす」は「関」の歴史、伝統や文化を「照らす」、未来を「照らす」、「テラス」のように来訪者や市民を問わず憩い集う場所を表しているそうで、一般公募にて約930件の応募の中から選ばれています。外部にも内部にも地元の木材をふんだんに使った造りとなっています。
飲食店の外にはテーブル席が置かれていて、天気の良い日にはテラスで外の風に当たりながら食事を楽しむことができます。
入口には「関鍛冶発祥の地 古町遺跡」というパネルがあります。
ガラス張りになっていて、その下には鍛冶職人の仕事場の遺跡が発掘されたまま展示されています。
内部には爪切りから包丁、美術刀剣まで様々な刃物が販売、展示されています。
昔から刃物は日本人にとってなくてはならないものでした。
平安時代末期から戦国時代にかけて刀が大きく発展し、武器としてはもちろん、武士にとっては身分や精神性を表現した武器以上の存在になりました。やがて戦乱・戦争が終結し、武器としての刃物は全国的に取り締まられるようになっていきます。争いの道具として磨かれた刀鍛冶の技術は、包丁、ナイフ、ハサミ、医療器具等の生活に密着した刃物の生産という形で現代に残り続けています。
「刃物の歴史をめぐるまち」というキャッチコピー通り、新しい建物の中でも歴史を感じられる施設でした。
せっかくなので帰り際に、切れ味の良い「爪切り」を買いたいと思い、同行した友人を30分以上待たせたままじっくり吟味して選びました。いい買い物をしたなぁと思い家に帰ると・・・
まったく同じ爪切りが自宅にありました(汗)