オリーブ設計 スタッフブログ

2022.12.29

解体と再生

Yohei.N

こんにちは。
今年もあとわずかとなりました。一年間ご拝読ありがとうございました。

個人的な今年の一大行事であるサッカーワールドカップ2022カタール大会も無事に閉幕しました。日本代表の戦いは記憶に残る名場面の連続でした。サッカー大好きの私にとっては睡眠を返上してでも楽しんだ日々が終わり、寂しさを感じつつも少しずつ日常が戻ってきました。

その熱戦の最中、大会の決勝戦を待たずして一足早く閉幕したものがありました。

それがこちらのスタジアム。

カタールワールドカップで使われた974スタジアムといいます。このスタジアムは決勝トーナメント一回戦が終わった12月7日をもって、このスタジアムの全日程が終了し、早くも解体に着手していたのです。閉幕前に解体!?

実はこのスタジアムは移動式のスタジアムなのです。再生可能な鋼材と輸送コンテナを組み合わせて建設されており、大会後には資材をコンテナに格納して別の場所で再利用されるのです。よく見るとコンテナを積んでできているのがわかります。

使用されたコンテナ数は974個。カラフルなコンテナにはそれぞれ色によって見分けがつきやすいように用途が分けられているのだそうです。黄色のコンテナはバスルーム、青いコンテナは小売エリア、緑はセーフティルームと応急処置室、シルバーはVIPチケットと男性用の礼拝エリア、黒は女性の礼拝エリアと身分証明書エリアなど…。コンテナ数の974はそのままスタジアムの名前にも付けられており、カタールの国際電話の国別コードでもあるという遊びゴコロもあります。

気になるのは資材の行方です。現在、行き先は明確になっていないらしいのですが、2030年にウルグアイ、アルゼンチン、チリ、パラグアイがワールドカップ共催共催を目指しているそうで、資材はそこへ行くのではないかと言われています。

しかし、まだ8年も先。保管場所の問題や技術的な進歩により不用品になってしまうのではないかとの疑問が湧いてきます。8年と言わず、すぐにでも何か他の協議に再生利用した姿が見たいものです。

最後に解体といえばもう一つ、私にとって身近なものが解体されることに。岐阜県安八町にあるソーラーアークです。

新幹線の中から見かけたことはないでしょうか。使用されているパネルは当時の所有会社による太陽光パネルの不正によって回収されたものを再利用して設置されたのだとか。

毎年、祖母の家に行くときにこのソーラーアークの横を通っていたので、ひとつ思い出の風景が無くなってしまうと寂しく思います。これもまたどこかで再生利用される姿を見ることができるのでしょうか。