【#29】共存
今回は岐阜県各務原市にある世界最大級の淡水魚水族館
『アクア・トト ぎふ』を訪れました。
ここは僕が学生時代に開館し、当時年間パスポートを買って頻繁に訪れた場所です。(2回分の入場料金で年間パスポートが買えてお得です)
水族館の中でも珍しく、河川の生き物に特化し、淡水魚、水辺の爬虫類や両生類も展示しています。
建物のコンセプトに「環境教育の実践の場として、また地域交流の拠点として子供から大人まで岐阜県の自然環境・河川環境を楽しく学び、考える場とするとともに、癒しの空間を持つ施設」を掲げています。
そのために自然換気・自然採光と床吹出方式の居住域空調を併用して、快適環境と省エネルギーを両立しているとの事です。その成果もあり、第21回空気調和・衛生工学会技術振興賞を受賞しています。
建物自体もとても魅力的な造形で、同じ施設内にある観覧車から見下ろした姿がとても好きです。
内部の展示方法も魅力的な工夫がされていて、一度エレベーターで4階まで上がり階段を使うことなく1階まで流れるように展示がされています。
展示内容も長良川の源流の生き物に始まり、下階に行くにしたがって河川を下るように下流の生き物へ、更には世界の河川へと広がっていきます。
日本のゾーンから離れ、世界のゾーンにつながる通路は船の内装デザインをしています。
世界のゾーンにはピラニアやアロワナ、ピラルクーが展示されており、
普段では目にすることがない珍しい魚も見ることが出来ます。
日本のみならず世界の様々な水辺の生き物の展示において、生き物の快適な環境はそれぞれ違うはずです。それを一つの建物の中で共存するというのは人知れない努力がありますね。
それは僕達人間の快適環境も個々で異なりますので、一つの建物の中で共存させるのはとても難しく、僕達の大切な仕事のひとつ!
久々の訪問となりましたが、学生時代では考えなかった「環境」というテーマについて再考するきっかけになりました。