こんにちは。
先日、某深夜のバラエティ番組を見ていたところ面白い企画を目にしました。
「人間は45度の坂をのぼれない!?」
45度という坂を人は登れるのか?を無理矢理検証してみる企画です。そもそも45度という坂は存在するのでしょうか。皆さんも急な坂道を見たことはあると思いますが、調べてみると日本の道路で一番急な坂道で37%の坂道が存在するそうです。
100m進むと37m上がる計算になります。しかし角度で表示してみると37%の坂道は、角度でいうと「約20度」。日本一の坂道でも20度なんです。そう思うと45度って…。
散歩しながら自宅の近くの坂道を観察してみました。
こちらが私の家の近くで一番急だと思われる坂道です。アスファルトではなく、円形の型押しがしてあるコンクリート舗装です。坂道によくある道路です。これは真空コンクリート舗装といって滑り止めの役割のある道路舗装です。この舗装がしてあるということは急な坂道であると言えますが、これでも角度でいうとせいぜい10度台なんです。20度の坂道は相当な坂道と言えますね。
そんな番組を見ていたら以前、設計で屋根の勾配を決める時に教わったことを思い出しました。一般に屋根の傾斜の度合いは、角度の単位「度」ではなく、勾配の単位「寸」を用いて表します。あまり私たちの生活に馴染みのない単位なので、「寸」の定義・用法については省かせていただきますが、3寸以下の水平に近い緩やかな傾斜を緩勾配(かんこうばい)、6寸以上の傾斜がある勾配を急勾配(きゅうこうばい)と呼びます。
その時は4寸を超える勾配の場合は注意しなくてはいけません。なぜかというと、5寸を超える勾配の場合は人が歩けないため施工に手間がかかり、外壁のように足場が必要になってしまうのです。
散歩途中に見つけた勾配の急な屋根の家。そんな屋根の話をたまたまバラエティ番組を見ていて思い出してしまいました。
さて、そのバラエティ番組の結末ですが…やはり45度の坂道は人には登れませんでした!「SASUKE」というアスレチック番組に出ているような筋肉、体力自慢の人が45度の坂道に挑んでいましたが、やはりできませんでした。
感覚の角度と実際の角度って随分と隔たりがあるのですね!