オリーブ設計 スタッフブログ

2018.09.25

タイル工場へ①【乾式タイル編】

Naruki.M

着々と工事が進むホテルABC。その外装タイルが焼き上がりました。そこで先日、好奇心旺盛なオーナー様ご夫妻を『タイル工場見学』へご招待しました。まずはその【乾式タイル編】から。

外観パースをご覧ください。外装タイルは3階から上の高層部は【乾式タイル】の磁器タイル。吸水性が少なく、厚さを薄くできるため重量も抑えられます。地上40mを超える外壁に配慮して選択しました。

 

岐阜県多治見市笠原町にあるタイル工場にて。この笠原町周辺は良質な原料が採取できることから、古くよりタイル工場が多く点在します。まずは、焼き上がったタイルの検査結果の報告を受けます。

 

右のタイル商社の藤江さんは、私が設計した建物のタイルを手がけていただいて25年! 四半世紀のお付き合いになるタイル一筋の実直な方です。

 

【乾式タイル】の磁器タイルの原料。種類はさまざまです。

 

早速、陽のあたる場所にて、焼き上がったタイルの検品を始めます。

 

左は発注前にサンプルで焼き、オーナー様の承認をいただいたタイル。右は工場で焼き上がったタイル。さらに右は下手なゴルフで焼き上がった建築士(笑)

 

タイル1枚の大きさは縦45mm×横195mm。専門的には45×4丁掛け(よんごーよんちょーがけ)と呼ばれます。この表面がデコボコしたもの、フラットなもの、かまぼこ型のもの、表情が異なるものを組み合わせます。これが私たちのアイデアです。

 

検品を終えたあとは工場見学をします! 場内には多くの薬品が種類ごとにボトルキープされています。

 

【乾式タイル】の磁器タイル工場は機械により、オートメーション化されています。

 

オーナー様いわく「まるでお菓子が焼き上がるよう(笑)」

 

「試食してみますか?(笑)」

 

ラインで流れるタイルに自動で薬品を吹きかけます。

 

好奇心旺盛なオーナー様、興味深く覗いています。

 

ここからがタイルの焼き窯です。周囲も熱く夏はサウナ状態ですね。

 

好奇心旺盛なオーナーの奥様も興味深く覗いています。

 

このタイルが流れてゆく焼き窯は全長50m! 初めの1/3が余熱帯。 中央1/3が焼成帯、その温度は1230度! そして終わりの1/3が冷却帯になります。

 

工場から出て記念撮影。オーナー様ご夫妻の笑顔にひと安心の建築士さんたちです。

この【乾式タイル編】から、午後は【湿式タイル編】につづきます…