オリーブ設計 スタッフブログ

2017.12.25

試験杭

Naruki.M

弊社の構造設計担当者のふたり。どこの現場においても真剣な眼差しは本当に心強い。午前中の【試験掘り】に引き続き、午後からは【試験杭】を行います。杭の1本目において、設計上や施工計画の妥当性を確認するためです。

 

今回の杭はセメントミルク工法という、あらかじめ穴を掘っておき、杭を挿入後にセメントで固める昨今ではスタンダードな工法です。ちなみに昔の打撃工法は、騒音振動が大きくて市街地では困難です。

 

午前中に杭の太さ、長さ、仕様を設計図と照合。問題なし!設計上での杭の長さは21m。7mの杭を3本連結します。

 

いよいよ1本目の杭。3本のうち下段の杭から吊上がります!

 

あらかじめ掘った穴に、杭をゆっくりと挿入していく感動の一瞬。思わずオーナー様に写メを送ってしまった私(笑) すぐさま返信があったオーナー様も感激のご様子!

 

スムーズな動きで杭が埋まります。杭は生き物ではありませんが、頑張って建物を支えてくれよ!と祈るような気持ちの私。いつも杭工事はとても神聖な気持ちになります。杭の頭を残してここで一旦ストップ。

 

すかさず、2本目の中段の杭を持ち上げます。

 

ガイドに沿って先ほど挿入した下段の杭に合わせます。傷つけないよう慎重に。

 

そして繋ぎ合わせは、評定を得た専用の鉄板&ボルトにて固定。以前は溶接で繋ぎ合わせていましたが、天候に左右されること、溶接技術者の力量にもよりましたので、昨今は溶接しない工法が確実。

 

トルクレンチは2回の締め付けを行い、規定の強度に達します。

 

下段に続いて中段が挿入された後は、上段の杭を搬入。杭どうしの接続部分の清掃に余念がありません。

 

この上段を繋ぎ合わせて21mの杭に。4mの基礎の底から21mの杭を挿入するので合わせて地中25mに達します。つまり、午前中に試験掘りで確認を行った深さに達するのです。

 

基礎の底4mまで杭を沈めたことを確認して固定。

 

最後は、杭を固めるセメントが所定の比重になっているかどうか、こちらも採取して調べます。

 

試験掘り→試験杭で1日かかってしまいましたが、この試験により設計監理者、建設業者、杭工事業者の三者が、設計上や施工計画に間違いないことを確認できました。

この二つの試験は当たり前のようで、とても重要なことだと思います。何故なら建物には多くの要素がありますが『杭』が一番大事だから。これが崩れてしまうと、よき建築を造っても何の価値も無くなります。

杭工事に携わる方々は寒風の中にもかかわらず、とても丁寧な確認作業をしてくれていました。この試験杭の姿勢ならば24ヶ所の杭すべてを丁寧に施工していただけると思います。これで年内の業務はすべて完了。みなさまよい年をお迎えください!