オリーブ設計 スタッフブログ

2014.10.08

わが街の100m道路

Naruki.M

名古屋市からアンケート用紙が届きました。弊社の近く 『久屋大通』 の整備計画があり、その意見を募るものです。久屋大通は、道路と公園を含めた幅から100m道路とも呼ばれています。その全長は南北1.7kmほどあります。

近くにランチに出かけた時のショット。緑が街のオアシスになっていますね。私が大好きな名古屋の最も好きな場所と言えましょう。小学生の時にはテレビ塔、セントラルパークの模型を作ったほど。私が今の事務所ビルにお世話になってから、会社勤めの時代を含め20年になりますが、その環境近くで働けていることが夢のよう。この度のアンケートで、その整備計画についてスタッフとも考えてみましたが…『このままでいてほしい』 そんな意見です。

久屋大通の中でも弊社に近い北エリアは、緑が多く、小川も流れ、とても静かな場所。多くの人が集まるような施設の計画よりもこのままひっそりとした空間がいいなぁ。しいて挙げると、ベンチの増設くらいです。昔は長いベンチがいくつもあったのですが、そこで寝泊りされる方が増えてしまい、防止策として短くカットされてしまった(笑)

さて、名古屋にはもう1本、100m道路があります。東西3.5kmに及ぶ 『若宮大通』 です。そこで行われた過去の整備については、残念で、残念で仕方ありません。その工事以来ずっと私が思っていることです。

上空を走る名古屋高速。その道路を通すために多くの樹木、緑地、そして空が奪われてしまい、その代わりに大きな影ができてしまいました。市街地に高速道を建設する場合、地下式よりも高架式の方が安価であり、一般道の上空よりも公園を利用した方が工事費はより安価です。

しかし、便利さと引き換えにとは言えない訳が。名古屋高速の若宮大通を走る区間は、他の路線と比べて交通量が極端に少ないのです。名古屋高速の中心部の路線形状は右回りの一方通行の環状道で、その円を横断して1本、道路が加わる『日』の字の様な平面構成です。その横断した1本が若宮大通の上部区間。そこは環状道が渋滞していてもガラ空き状態。なぜなら環状道からアプローチできないから!

例えば、阪神高速も同じ平面構成ですが、環状道から横断道に短距離でアプローチでき、渋滞を分散できる仕組みにもなっています。ついつい話題がマニアックになりましたが、名古屋のど真ん中でガラ空きの状態の高速道を目の当たりにするにあたり、若宮大通の自然を奪ってまで整備した計画が有効的であったとは思えません。

お伝えした名古屋の2本の100m道路。戦後の復興計画で、街の火災の延焼防止の目的も兼ねていたとか。まさに先見の明!街に冷たいビルが建ち並んだ今になっては、緑のオアシスとなるはずがもったいない。わが街・名古屋を愛するがゆえのこの想い(笑)

後世に残る大切な整備計画です。大きな長~い目線で議論してほしいですね!頼みますよ、名古屋市のみなさん!