オリーブ設計 スタッフブログ

2022.03.18

如庵

Naoya.H

【#32】如庵
今回は犬山市にある『有楽苑』に訪れました。
目的は現存する国宝茶室3名席の一つで、茶道史上貴重な遺構『如庵(じょあん)』です。何だかパン屋さんの様な名前だなぁ…と不謹慎なことを考えつつ見学します。

『如庵』は1618年に、織田有楽斎によって京都・建仁寺内に建造された茶室です。
織田有楽斎は織田信長の実弟であり、千利休の弟子でもある茶人です。
茶室は明治以降各地を転々とし、
昭和47年に名古屋鉄道によって現在の犬山へ移築されました。

茶室は二畳半台目と呼ばれる狭さの簡素な造りで、400年の時が経っても当時の雰囲気を感じさせてくれる姿に、歴史好きの私としてはたまらないものがあります。

その隣には有楽斎の隠居所として建てられた、正伝院書院が残されています。

その他にも有楽斎に関わる建物が見られます。

こちらの弘庵では呈茶を頂けます。まったく作法を知らないためタジタジでした。

抹茶を飲み干すと、そこには織田家の家紋が刻印されていました。なんとも趣深い!

施設内のガイドの方に教えてもらったのですが、この織田有楽斎は関ヶ原の戦い後、徳川家康に仕え、江戸に屋敷を拝領したそうです。その屋敷の後が今の、東京都千代田区有楽町の由来となったとのことです。

そしてこの『如庵』という名前・・・
一説によると、織田有楽斎のクリスチャンネーム「Johan」から付けられたとのこと。不謹慎な考えもあながち間違っていなかったようです。