起工式の興奮も冷めやらぬ間に「杭打ち工事」が始まりました!
ちょうど杭を入れる前にオーガーで穴を掘っているところ。
穴を掘った後に杭を挿入してゆきます。今回使用する既成コンクリート杭。
さて、この工事において最も重要になるのは…杭の先端が硬い地盤に到達しているかどうか?
まずは杭の先端位置、その地中の土を採取します。
設計段階のボーリング調査で採取した、各深さの土のサンプル。
事前のサンプルと照合、土の種類が合致すればOKです。設計で定めた硬さの地盤であることが確認できました!
杭というのは「長いから」とか「多いから」建物が安全…という訳ではありません! 大事なのは安定した地盤で支えられているかどうか。
例えば634mの東京スカイツリー
杭はたったの50m!
それでも強固な地盤に達しているから安定するのです。しかし…スカイツリーは高さの8%の長さの杭しかないのになぜ転倒しないか?
安定させているのはコンクリート基礎! その大きな重量で地球の引力を利用してノッポな建物を安定させているのです。建物を含めた重量は相当なもので、だからこそ沈まないように杭で安定させなきゃ! 家族で例えると基礎はお母さん、杭はお父さん。お父さんも大変なんだよ~、なんてね(笑)
遠い昔の主流は杭を叩いて打ち込む「打撃工法」
今の主流は穴を掘ってから、杭を落とし込んでセメントで周囲を固める「セメントミルク工法」
振動、騒音がないため近隣に迷惑をかけずに済みます!
打ち込むというよりそっと落とし込む。杭打ち工事ではなく「杭落とし工事」なんてね(笑)