【#31】美村
2022年、最初のご紹介は昨年4月から順次に開店し、7月にすべての施設がグランドオープンを迎えた三重県多気町の商業リゾート施設『VISON(ヴィソン)』です。
こちらは「癒」「食」「知」をテーマに敷地面積54ha(東京ドーム24個分)もある自然豊かな巨大施設です。
施設の監修には造形作家・陶芸家の内田鋼一さんを筆頭に、多くのデザイナーやクリエーターが関っており、全エリアにおける建築の設計は赤坂知也さんが手掛けています。
こちらは緩やかな傾斜地に軒が連なる「サン・セバスチャン通り」
多気町と「美食を通じた友好」を結ぶスペインのサン・セバスチャン市から名付けられた、本場の味が楽しめるスペインバルやチーズのスイーツ店などが並んでいます。
ヨーロッパの街のような「アトリエ ヴィソン」
白で統一された建物は、ヨーロッパの街を彷彿させます。
一見倉庫のように見える「スイーツヴィレッジ」
世界で活躍するパティシエの辻口博啓さんプロデュースのお店Confiture H(コンフィチュール アッシュ)が入っています。
丘の斜面には宿泊施設「HOTEL VISON」
大きな三角屋根が特徴的な「マルシェ ヴィソン」
旬の野菜や漁港直送の海鮮などが楽しめる産直市場です。建築の内外を繋ぐ、庇や縁側といった外でも中でもない「中間領域」で構成されています。
これらの建物にはほぼ全て三重県産の杉が使われています。伊勢神宮の式年遷宮をモデルとして、今後20年に一度木造建築物の一部の建て替えを視野に入れ、地元の林業にも貢献することを目指しているとのことです。
施設名称の『VISON』は「美」しい「村」という意味が込められているとのことで、山の地形に沿って建物や駐車場を分散させ、ここが一つの村であるかのような施設づくりをしています。
そのため、一日では回りきることが難しいです。これから拡張する予感もありますので、またの機会に訪れたい場所です。