オリーブ設計 スタッフブログ

2018.11.18

父と温泉へ

Naruki.M

温浴施設の設計依頼を頂いているオーナー様が、気に入った施設がありました。そこは埼玉県のとある温泉。即座に視察の予定を立てた私に名案が浮かびました。出掛ける日曜日は、ちょうど義父の喜寿、77歳の誕生日なのです! 千葉県に住む義父を誘って日帰りの温泉ツアーを企画しました。

父は娘ふたり、孫も女の子ばかり。最近ではみな忙しくなかなか会えません。そこで男どうし温泉に浸かって大好きな酒で乾杯! 誕生日をお祝いすることを企画しました。

当日、東京駅で待ち合わせると父はすでにハイテンション! 朝の散歩とラジオ体操が日課の父にとっては久しぶりの遠出。先日の【ひめごと見聞録】に対抗して男の遠足です(笑)

電車とタクシーを乗り継いで目的の温泉に到着。酒に酔う前に温泉に浸かります。高齢の父が転倒しないよう露天風呂をはじめすべてのお風呂を見守りました。最後にもう一度はじめに浸かったお風呂に入りたいと父。離れた矢先…なんと転倒し、腰を強打してしまいました。

立ち上がれない父。裸のつきあいがまさかこんな形に…自分の企画を責める私がいます。とにかく救急車で病院に向かいました。健康そのものの父は生まれて初めて救急車に乗りました。それも誕生日、喜寿のお祝いの日に。

幸い骨には異常がなく安静にとのこと。このまま父の自宅まで公共交通機関で帰るのは心配です。そこで埼玉から千葉までレンタカーで送ることにしました。運転免許証を返納した父にとっては久しぶりのドライブ。車に乗った父はすでにハイテンション! 腰の痛さを忘れて(我慢して?)

東京の街並み、ビル群、東京ドーム、スカイツリーなど首都高の景色は父にとってはとても新鮮! 日が暮れた頃、無事に家まで送り届けることができました。思いがけない怪我で残念なツアーになってしまいましたが、思いがけない救急車やレンタカーの旅も父にとっては思い出になったようです。

結局、今日のツアーの食事は、レンタカーで食べたコンビニの『おにぎり』と『サンドイッチ』のみ。誕生日なのに、それも喜寿のお祝いの日なのに、大好きなお酒が一滴も飲めなかった父。また、全快したら倍返しします!

さて、私は名古屋へ帰る新幹線で今日の出来事を振り返り、温浴施設には危険が多く潜んでいることを痛感しました。先日も温浴施設の設計を終えましたが、今日の教訓は随所に生きてくることでしょう。